トーナメントを戦うという問題上、あまり詳しいことは書けませんが・・・
まあ少しずつ公開していこうかなと。(´・ω・`)

自作ロッド

市販の竿は、当たり前ですが、儲からないといけません。 商売ですので。
自作ロッドは利益を追求していません。
どんなデザインであっても、どんな重さであっても、どんなバランスであっても、どんな部品を使っても、どんなありえない曲がり方であっても、どんなにコストがかかろうと、自分が使いやすければそれでいいわけです。
自作の最大の強みはここにあります。
2010.11.10(Wed)

今年の竿
今年はブランクそのものから見直しをしてます。
自分のスタイル上、ある特定の状況で強い、完全カスタムな竿を一本探しています。

オールマイティに強い、バランスの良い竿を作るのはとても難しいし、すごいことだと思います。
しかし今欲しいのは、ある特定の状況で威力を発揮できる竿です。
むしろ、特定の状況でのみスペシャルに活躍してくれれば、それはそれで問題ないわけです。

上の図は、最初のプロトとして描いたカーブです。
今年はこれをベースに始めます!
2010.11.11(Thu)

グリップ

去年まで、自作ロッドのデザイン(特にグリップ周辺)は、なるべく同じようなものにしていました。

自分が使っている道具が、一体どんなものなのか相手に悟られないためです。

道具の特性がある程度分かっている場合、そのロッド、リール、ラインを見て、使っている(もしくは使おうとしている)ルアーを見れば、一体どんな釣りをしようとしているのか、どんな釣りが得意なのか、どんな状況にマッチするのか、どんな状況で不利なのか、等々、色々推測できてしまいます。

対戦相手にアドバンテージを与えてしまうのは、トーナメント、特に対戦方式の大会ではかなり危険です。

一応、こういった理由もあって、これまではなるべく同じようなデザインで統一していました。

しかし、今年目指す竿の用途を考えると、いよいよ新しいスタイルの可能性を研究する時期に来ている気がします。 軽量化含め、少し考えてみたいと思っています。
2010.11.12(Fri)

ガイド

話題のKガイドですが、使ってみたところ、確かに絡みにくい気がします。
エリア用ロッドでよく使われているATガイド(一本足)と比べてみても、トラブルが少ない印象があります。

しかし、このKガイドも完全無欠なわけではありません。
Kガイドは、その形状ゆえ、ロッドからリングまでの距離が短くなり、ATやYSGといった、これまで主流だったガイドの代わりに付けると、リールから放出するラインの角度がきつくなってしまいます。
この結果、当然ラインの抵抗が増え、飛距離が落ちます。

ATやYSGと同じ高さで取り付けようとすると、ガイド口径を1つ上げる必要があります。
当然重く、値段も高くなります。

2010.11.15(Mon)

ガイドリング

リールから放出されるラインの角度がきつくなると、ラインがガイドリングを通過する時の設置面積が大きくなるため、当然抵抗も大きくなってしまうと考えられます。

いかに滑らかに研磨されたSiCガイドといえど、魚が掛かって竿が曲がった時のように、テンションをかけた状態ではかなりの摩擦があります。
どんなに高性能なドラグを装備しても、ガイドの抵抗でドラグ機能の妨げになっては意味がありません。

2010.11.16(Tue)
ガイド口径

ガイド口径について

ガイド口径は小さいほうが軽くなります。
しかし、冬に行われることが多いエリアの大会では、凍結という問題があります。
口径をあまり小さくしすぎると、凍結しやすくなってしまいます。

といっても、口径を大きくすれば凍らないわけではないのは言うまでもありません。
凍るときは凍ります。

このあたりは、自分が行くエリアの気温、標高、天気、日照など、様々な要素を想定して決める必要があるでしょう。
また、ガイドの交換は比較的簡単にできます。
市販ロッドでも、ショップに頼んで色々試してみるのもいいかもしれません。

チタンの密度は4.51(g/cm3)、SiCは3.21(g/cm3)ということになってますので、ガイドの体積から考えれば、リングが占める割合はあなどれません。
2010.11.17(Wed)

断面二次モーメント

物体に外力が作用すると、物体は変形し、物体内にエネルギが蓄えられます。
これがひずみエネルギで、変形が弾性限度内であれば、外力の除去とともに物体に蓄えられたひずみエネルギは開放され、物体は元の形に戻ります。

ひずみエネルギは応力の式として表わすことができ、ヤング率の式として表わすことができます。
これは、竿作りには大きなヒントです。

2010.11.20(Sat)

高弾性カーボンの罠
今年の課題のひとつは、バットの弾性についてです。
当たり前のことですが、強すぎても弱すぎてもだめです。
まあそんなことは分かりきっているんですが・・・。

さて、ロッドのセッティングを考えるうちに、リールについてふと思いついたことがあります。
副産物として使えればいいですが・・・。
2010.11.29(Mon)
フィールドテスト

今年のロッド、仮組みして実際に魚を釣ってみました。

とりあえず3つの池で計150匹ほど釣ってみました。

組んで振った感触では、バットの戻り方がちょっと速すぎるかなとも思いましたが、いざ使ってみると、これはこれで『アリ』かなとも思います。

この竿は限定的な用途に特化させるつもりですので、オールマイティな要素は求めていません。

今の状態でも悪くないので、変に調整して悪化してしまわないよう、もう少し試してみようと思います。
2010.12.7(Tue)

セパレートグリップ

主に軽量化狙いで、セパレートグリップも試作してみました。

一応軽量化は可能ですが、結局バランスの問題で、セパレートにしても全体重量はそれほど抑えられないのではないかという疑問が残ります。
また、一般的な大会の本数制限4本という条件に対して、1本を新しいデザインにした場合に生じる残り3本とのフィーリングの違いが気になります。

海の小物用のロッドも含め、普段の練習用はすべて統一しているため、メリットデメリットを検討して慎重に決定しようと思っています。
2010.12.15(Wed)

グリップ

性能とはあんま関係ないんですが、フォーグリップの装飾について。

一般的に、フォーグリップが動かないタイプのグリップの場合、ワインディングチェックを埋め込むように装着し、その裏に0.5mm〜1mmほど外径が大きい色違いのリングを入れると、とても洒落たデザインになります。

2011.3.1(Tue)

Type5

2010年度のトラキンも終わったので、来年度用のロッドの研究を始めようと思っています。

今年度なかなか好調だったニューロッドですが、新しいサンプルが2本届いているため、データを取りました。

Type5と称したこのブランクは、2010年度に使っていたものとほぼ同じベンディングカーブを保ったまま、バットセクション減衰率を調整したものです。

実際にできあがったサンプルは、前のブランクと比べてもほぼ同じ曲がり方を保っています。

まずはこの一本から、試していこうと思っています。